SNS運用

インスタのインサイト 店舗はどこを見る?

点の格子の上で4本の縦棒が左から右へ段々に低くなって並び、4本目だけがネイビーで塗られ、3本目と4本目の間に虫眼鏡がかざされている様子を、白とネイビーの幾何図版で表したアイキャッチ
動画:この記事の内容を2分28秒で解説しています。読む前の全体把握にどうぞ。

店舗がインスタのインサイトで見るべきなのは、数字の大きさではなく「来店までのどの段で人が止まっているか」です。インサイトには多くの数字が並びますが、お店にとって意味があるのは、届く・興味を持つ・お店を調べる・行動する、の4段階に当てはまる数字だけです。この記事では、その4段階に数字を並べて、止まっている段を月1回で見つける方法を整理します。

まず、来店までの4段階と、それぞれで見るインサイトの数字を図にしておきます。

投稿が届き、興味を持たれ、プロフィールでお店を調べられ、リンクやボタンのタップで行動につながるまでの4段階

届く 閲覧者
興味を持つ 保存・シェア
お店を調べる プロフィールのアクティビティ
行動する リンク・ボタンのタップ
図1:来店までの4段階と、それぞれで見るインサイトの数字。止まっている段が1つ見つかれば、次に直す場所が決まります。

インサイトは「数字の大きさ」ではなく「止まっている段」を見る

インサイトを開いて迷うのは、どの数字も大事そうに見えて、何を基準に良し悪しを決めればよいか分からないためです。見る数字を4段階に絞り、段と段の間で人が減っている場所を探すと、次に直すことが1つに決まります。

検索で上位に表示されている解説記事を読むと、書かれている内容はおおむね共通しています。見る数字はいくつかに絞ってよい、閲覧数より届いた人数を見る、プロフィールやリンクへの動きは来店に近い、数字は自店の過去と比べる、の4点です。

ここで大切なのは、数字そのものが多いか少ないかではありません。たとえば閲覧者が多くても、プロフィールまで来る人が少なければ、問題は「届いていない」ことではなく「興味を持たれていない」ことにあります。同じ数字でも、前後の段と並べて初めて意味が分かるということです。

まず見る数字は4つだけ。閲覧数より閲覧者を見る

4段階のそれぞれで見る数字は、次の表のとおりです。インサイトの画面では名前が少しずつ違うことがあるので、近い名前の項目を探してください。

表1:来店までの4段階と、見るインサイトの数字
段階見る数字この数字で分かること
1. 届く閲覧者(届いたアカウントの数)何人に投稿が表示されたか
2. 興味を持つ保存とシェア「あとで行きたい」「誰かに教えたい」と思われたか
3. お店を調べるプロフィールのアクティビティ投稿を見た人が、お店のプロフィールを見に来たか
4. 行動するリンクやボタンのタップ予約ページや地図、電話など、来店の手前の行動を取ったか

閲覧数と閲覧者は名前が似ていますが、数えているものが違います。閲覧数は表示された回数なので、同じ人が3回見れば3と数えます。閲覧者は届いた人の数なので、同じ人が何回見ても1と数えます。常連のお客様が繰り返し見るだけでも閲覧数は増えるため、お店が届いた範囲を知りたいときは閲覧者を見ます。

いいねの数とフォロワー数は、この表に入れていません。いいねは気軽に押せる分、来店との距離が遠く、フォロワー数は増えても届く範囲や来店が同じだけ増えるとは限らないためです。フォロワーと売上の関係は「フォロワーが増えても売上につながらない理由」で詳しく扱っています。

ポイント

閲覧者やアクションを実行したアカウント数は、フォロワーとフォロワー以外に分けて表示される場合があります。フォロワー以外の割合が毎月ほとんど動かないときは、新しいお客様にはまだ届いておらず、今のお客様の中で見られている状態と考えられます。

段と段の間で一番減っているところが、次に直す場所

4つの数字を書き出したら、前の段から次の段へどれだけ進んだかを比べます。一番大きく減っている段の間が、今のアカウントで止まっている場所です。

止まっている場所ごとに、最初に見直すことは次のように分かれます。

表2:止まっている段と、最初に見直すこと
止まっている段起きていること最初に見直すこと
届く段が少ないそもそも投稿が見られていない投稿の本数と、続けられる最低ラインの決め方
届く → 興味を持つ見られているが、保存やシェアにつながらない投稿の中身。来店前に知りたい情報が入っているか
興味を持つ → お店を調べる反応はあるが、お店を見に来ない投稿の最後に、お店を知る理由を一言添えているか
お店を調べる → 行動するプロフィールまで来ているのに、予約や地図に進まないプロフィールの説明文と、予約・地図・LINEへの入口

届く段が少ないお店は、投稿の中身を変える前に、投稿が止まっていないかを先に確かめます。止まりがちなときの立て直し方は「店舗のSNS投稿が続かない時の立て直し方」にまとめています。

お店を調べる段から行動する段で止まっているお店は、投稿ではなくプロフィールと予約の入口を直すほうが早く効きます。見られた後の導線の整え方は「インスタが来店につながらない時の直し方」で、LINEを入口にする方法は「インスタからLINE友だちを増やす店舗の導線」で扱っています。

割合を比べるときは、他店の数字と比べないことが大切です。商圏の人口やお店の規模で数字の桁が変わるため、比べる相手は自店の先月にします。業種を問わず使える目安は、確認できた範囲では公式に示されていません。

月1回、前月の数字を書き写す。アカウント全体の数字は90日でさかのぼれなくなる

数字は月1回、月初に前月分を見るだけで足ります。ただし、アカウント全体の数字はさかのぼって確認できる期間が限られているため、見るだけでなく書き写しておくことが大切です。

Metaのヘルプでは、インサイトの確認には公開アカウントが必要で、90日より前までさかのぼって確認できるのは有料のサブスクリプション(Meta One)に登録している対象アカウントのみと案内されています。つまり通常の使い方では、3か月以上前の数字は後から比べられなくなります。

出典 Metaヘルプセンター「Meta OneでInstagramのアカウントとコンテンツのインサイトを表示する」(2026年10月20日閲覧)

月初にやることは、次の3つです。

  • 期間を「前月」にして、表1の4つの数字をノートや表計算ソフトに書き写す
  • 前の段から次の段へ進んだ割合を出し、先月と比べて一番下がった段に印を付ける
  • 印を付けた段について、表2の「最初に見直すこと」を1つだけ今月試す

試すことを1つに絞るのは、2つ以上同時に変えると、翌月に数字が動いたときにどちらが効いたのか分からなくなるためです。

ポイント

年齢層や地域などの利用者層は、プリセットの期間を選び、届いた人や反応した人が100件を超えていないと表示されないと案内されています。開店直後などで空欄になっている場合は、期間を広げて確認してください。

インサイトでは来店そのものは見えない。店頭で数える方法を1つ足す

インサイトで分かるのは、予約ページや地図のタップまでです。実際に来店したかどうかはインスタの画面には出てこないため、店頭側で数える方法を1つ足しておくと、4段階の先までつながります。

インスタで知った人が、地図アプリでお店の名前を検索して来店することもあります。この場合、インサイト上では「行動する」段の数字に表れません。数字が伸びていないのに「インスタを見て来た」というお客様がいる、ということは起こりえます。

店頭で数える方法は、お店の手間に合わせて選びます。

会計時に聞いて数える方法と、インスタ専用の入口を用意して数える方法の比較

インスタからの来店を、店頭で数える方法を1つ選びます

A

聞いて数える

  • 会計時や予約の受付時に「何で知りましたか」と聞く
  • 「インスタ」と答えた人を正の字で数える
  • → 手間は少ないが、聞き忘れると抜ける
B

入口で数える

  • インスタ専用の予約リンクやクーポンの言葉を用意する
  • 使われた件数を予約システムや会計で数える
  • → 準備は要るが、聞き忘れがない
図2:店頭で数える2つの方法。どちらか1つを続けると、インサイトの「行動する」段と来店の数を並べて見られます。

ここで一度、自店で確かめてみてください。先月、インスタを見て来店したお客様は何人いたか、今すぐ答えられるでしょうか。答えられない場合は、図2のどちらかを来月から1つ始めるだけで、インサイトの数字が来店とどうつながっているかが見え始めます。

まとめ:4つの数字を並べて、止まっている段を1つ直す

店舗のインサイトは、全部の数字を追いかける必要はありません。来店までの4段階に数字を並べ、人が一番減っている段を1つ見つけて直す、を月1回繰り返します。

進め方をもう一度整理します。

  • 見る数字は、閲覧者・保存とシェア・プロフィールのアクティビティ・リンクやボタンのタップの4つ
  • 閲覧数ではなく閲覧者を見る。いいねとフォロワー数は判断に使わない
  • 前の段から次の段への割合を自店の先月と比べ、一番下がった段を表2で直す
  • アカウント全体の数字は90日より前にさかのぼれないため、月初に前月分を書き写す
  • 来店そのものは店頭で数える方法を1つ足して確かめる

なお、ここで挙げた見方は改善する場所を見つけるためのもので、来店や売上の増加を保証するものではありません。数字の見方に迷ったときは、まず4つの数字を書き写すところから始めてみてください。

よくある質問

インサイトは毎日見たほうがよいですか?

店舗であれば月1回で足ります。1日単位の数字は、投稿した時間帯や天気、その日の話題で大きく上下するため、毎日見ても次に何を直すかは変わりにくいからです。ただし、アカウント全体の数字はさかのぼれる期間が限られているので、月初に前月分を書き写す習慣だけは決めておくと安心です。

閲覧数と閲覧者は、どちらを見ればよいですか?

お店が見るのは閲覧者のほうです。閲覧数は同じ人が何度も見た回数も足し上げるため、常連のお客様が繰り返し見るだけでも増えます。何人に届いたかを知りたいときは、同じ人を1人と数える閲覧者を使い、閲覧数は参考にとどめます。

数字の良し悪しを判断する目安はありますか?

業種や商圏を問わずに使える目安は、確認できた範囲では公式に示されていません。商圏の人口やお店の規模で数字の桁が変わるため、他店と比べるより、自店の先月と比べるほうが判断に使えます。この記事の4段階のように、前の段から次の段へどれだけ進んだかの割合で比べると、規模の違いの影響も受けにくくなります。

インサイトが表示されません。何を確認すればよいですか?

まずアカウントが公開になっているかを確認してください。Metaのヘルプでは、インサイトの確認には公開アカウントが必要で、公開に切り替えた直後は過去のインサイトがすぐに表示されない場合があると案内されています。年齢層や地域などの利用者層だけが空欄の場合は、プリセットの期間を選び、届いた人や反応した人が100件を超えている必要があります。

この記事を書いた会社

つなぐ集客ラボ編集部(株式会社TSUNAGU)

東京・渋谷を拠点に、中小企業のWEBマーケティング・集客支援を専門とする会社です(年間3,000件のHP制作実績・2026年時点)。ホームページ制作からSNS・Googleマップ・広告運用まで、現場で実際に効いた打ち手を、このメディア「つなぐ集客ラボ」で発信しています。「うちのサイトはどこが弱いのか」といった漠然としたご相談も歓迎です。

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